ブランド力可視化リサーチで見えた新たな戦略の方向性|株式会社Brandismの事例
「自社ブランドの現状を正しく把握して課題を解決し、今後の戦略を見いだしてブランドを成長させたい」
そんな企業の声に応えるのが、ブランド力を数値で可視化し、課題解決を支援する株式会社Brandismです。
本記事では、Brandismのサービスを活用し、課題発見から戦略立案、ネクストアクションの設計までを実現した大手飲料メーカーの事例を紹介します。
クライアントの課題|ブランドの強みの明確化とイメージ戦略の再構築
今回のクライアントは、日本有数の飲料ブランドの大手飲料メーカーで、スーパーマーケットで全国的に販売されている紅茶ブランド飲料が調査対象でした。
競合ブランドが多く市場競争が激しいなか、自社ブランドの強みを他社と比較して十分に把握できていない状況にありました。また、今後の市場動向を踏まえ、どのようなブランドイメージを形成すべきかを検討していました。
Brandismが選ばれた理由|定量分析と実行支援の両立
Brandismは、これまで多くのグローバルブランドを定量化・定点観測し、ブランドやプロモーション、マーケティングの調査から戦略の立案、実行支援までを手掛けてきた実績があります。
同社の特徴は、ブランド想起とブランドイメージの2軸でブランドパワーを数値化し、競合ブランドとの比較を通して、自社の現在地を可視化できる点です。教科書的なマーケティング戦略をアドバイスするだけに留まらず、クライアントと並走しながら実際の売上を作っていく実行サポートも行える点が強みです。
定点観測を通じて適切なKPIを発掘し、ブランド成長につなげた実績が、Brandismが選ばれた大きな決め手となりました。
調査設計|定量調査でブランドイメージを検証

今回の調査は、以下の流れで進行しました。
- 調査パネルを活用し定量調査を実施
- 競合の定義とカテゴリ内で必要なブランドイメージ群をクライアントとすり合わせ調査票を作成
- クライアントに合わせた独自のブランドトラッキングシステムを構築し、仮説をもとにブランドイメージを検討
- 検討したブランドイメージと調査結果をすりあわせ、ブランドの成長戦略を提示
調査概要は以下のとおりです。
| 対象者 | 対象ブランドの利用者および競合利用者 |
|---|---|
| 設問数 | 20~30問前後 |
| サンプル数 | 1,000~2,000程度 |
| 期間 | 3ヵ月 |
| プロジェクト専任チーム | 4人 |
クライアントは過去にも数多くの調査を実施していたものの、得られた結果をどのような戦略に結びつけるべきかを突き止められていませんでした。購買チャネルの多様化や新興ブランド参入、競合のブランドイメージの進化といった市場環境の変化に、ブランドとして後れをとっていたことも背景にあります。
また、ブランド認知度が高い一方で、購入に結びつかないという課題も顕在化しており、より購入に近いファネルへの戦術設計が求められていました。こうした状況を踏まえ、Brandismではあらためて基礎的な最新の情報を収集し、調査設計から分析、具体的な提案までゼロベースで作成しました。
調査結果と考察|純粋想起の弱さと若年層訴求への課題
調査により、テレビ広告がどの程度ブランド認知を高め、購入へつながっているのかを正確に捉えることができました。その結果、助成想起、純粋想起、想起集合、購入というファネルがあるなかで、「助成想起」(ブランド名を見れば思い出す)が高いものの、「純粋想起」(何も見ずに思い出す)が競合に対して弱いことが明らかになりました。つまり、ブランド名は知られているものの、実際に選ばれるまでの過程に課題があることが浮き彫りになったのです。
性別・年代ごとに区切ることで、ボトルネックになっている年代の特定にも成功し、特に若年層に対しての訴求の弱さが判明しました。この結果から従来のテレビ施策のみでは購入までの流れを作るのが難しいため、デジタル上のキャンペーンが必要という結論に至りました。
クライアントは、デジタル施策に取り組む必要性を把握されていたものの、具体的にどの購買チャネルでどういうコミュニケーションを取るべきかの明確な戦略は持っていませんでした。そこでBrandismでは、具体的なコミュニケーションプランまで含めた戦略を立案し、中長期的な計画を策定しました。
成果と活用|戦略立案からネクストアクションへ
今回の調査では、データの提示にとどまらず、クライアント担当者とネクストアクションを議論できる結果を得られたことが大きな成果です。
調査結果は、広告代理店とのブリーフィング(打ち合わせ)で活用されました。アウトプットが意図どおり行えるだけでなく、戦略立案において注力すべきSKU(在庫管理における最小の管理単位)や狙うべきターゲットの優先度、デジタル投資の方向性なども明確化でき、今後の戦略精度向上に貢献しました。
調査にある程度慣れている会社でも、先入観から既存の前提を疑えず、市場のイノベーションや消費者の新しいトレンドに関して十分に対応できていないケースがあります。今回もその傾向が見られました。
Brandismでは、調査して終わるのではなく、具体的なマーケティングプランにつなげてこそマーケティングリサーチの価値があると考えています。調査後は「次に何をするべき」かという行動指針まで具体的に示すことで、ネクストアクションにつなげやすい結果を提供しています。
こうした一連の取り組みが評価され、クライアントからは継続的に発注をいただいており、現在は別カテゴリの商品もBrandismが担当しています。
Brandismの強み|飲料カテゴリの知見と理解、実績から戦略へ導く

Brandismでは、飲料を中心とするカテゴリにおいて、業界特有の市場動向への理解や深い知見を蓄積しています。定量調査と過去に実施した定性調査を連携させることで、今回の調査単体にとどまらず、複数の情報を結び付けながら戦略立案まで導ける点が強みです。
また、独自のインサイト発掘メソッドを中心とした、消費者起点でのトラッキングモデルも確立しています。これまでに見つけられなかった、あるいは言語化できなかったインサイトの発掘を支援し、ブランドの持続的な成長へと導きます。
さらに、分析結果を広告のクリエイティブイメージまで落とし込むことで、広告代理店へのブリーフィングを正確かつスムーズに実行でき、意図のずれがないクリエイティブ制作の実現にも寄与しました。
定量調査やプロフェッショナルインタビューを通して、ターゲット顧客を具体化しながら顧客のインサイトを引き出し、ブランドイメージ戦略の構築を支援します。正しいKPIを把握したうえで、事業を成長させるために注力すべき指標を可視化し、マーケティング投資の効果を最大化することを目指しています。
今後の展望|リサーチから実行まで、一貫支援でブランド成長を導く
Brandismでは、今後も調査設計から調査結果の分析、戦略立案から実行までを一貫してサポートしていきます。また、自社が保有する複数ブランドのポートフォリオを考慮したブランド戦略の構築にも取り組み、ブランド全体の価値を高める支援を推進していく方針です。
マーケティングの考え方がまだ十分に根付いていないものの、すばらしいサービスやプロダクトを持つ国内企業に、成長のきっかけをもたらしたいと考えています。マーケティングに知見のあるすでに優れたブランドをもつ会社でも、一緒に価値を高めたいと考えていただけるような、マーケティングのリーディングカンパニーであり続ける企業を目指しています。
まとめ|企業の成長に伴走するBrandism
今回は、株式会社Brandismの「ブランド力可視化リサーチ」の事例を紹介しました。
定量調査と分析を通じて、市場における現在地や対策が必要なターゲットを明確化し、そこから得られたインサイトをもとに、具体的なマーケティング戦略の改善につなげられています。
ブランドの現状を可視化し、次の一手を明確にしたい企業の担当者様は、ぜひBrandismにご相談ください。
株式会社Brandism

Brandismは、ブランド・マーケティングの戦略構築から実行までの内製化を支援する専門会社です。並走型サポートでノウハウを伝え、企業を「中長期的に自走できる力強い組織」へと導きます。ブランド・パワーの数値化や顧客インサイトの発掘、新規事業開発など、リサーチを通して幅広いマーケティング支援を提供していることが強みです。