【デジタルメディア業界】市場調査成功事例|PR施策でPV2倍を達成した方法

【デジタルメディア業界】市場調査成功事例|PR施策でPV2倍を達成した方法
目次

デジタルメディア業界では、新規サービスを立ち上げても競合に埋もれ、十分な注目を集められないことが少なくありません。

本記事では、履歴書作成ツール「ミライトーチ」の成功事例をもとに、市場調査を活用してPR施策の効果を高めたポイントを紹介します。ユーザー理解と信頼性向上に悩む担当者に役立つ実践的なヒントをまとめました。

デジタルメディア業界が直面する課題とは?

デジタルメディア業界は新規サービスが次々登場する一方、差別化や信頼性の確保が難しく、ユーザーの心をつかむ施策づくりが大きな課題です。ここでは、その主な課題を3つに整理して紹介します。

新規サービスの差別化の難しさ

デジタルメディア業界は、設備投資や印刷コストが不要なため比較的参入障壁が低い業界です。一方、機能やデザインだけで他社と差別化するのは容易ではありません。

どんなに優れたサービスでも、「他にはない魅力」を的確に伝えなければ、ユーザーの関心を集めるのは難しいのが現状です。

ユーザー理解の不足による施策の失敗

新規サービスを立ち上げても、ターゲットユーザーのニーズを的確に捉えられなければ、マーケティング施策が空回りしてしまいます。想定したペルソナと実際の利用者像にズレがあると、広告やPRの効果が限定され、投入した予算や労力が十分な成果につながらないリスクが高まります。

PR施策の信頼性・話題性を高める必要性

話題性のあるプレスリリースやSNSでの情報発信は不可欠です。しかし、自社からの一方的な情報提供だけでは、単なる宣伝と受け取られ、メディアやユーザーから十分な信頼を得られません。

裏付けとなる調査データや実証されたエビデンスがないPRは、短期的な注目を集めても、長期的なブランド価値向上にはつながりにくいという課題があります。反対に、第三者も納得できるデータに基づくPRは、情報の信頼性を高めると同時に話題性を強化できます。

「信頼性」と「話題性」を同時に実現できるPR施策をどう構築するかも、デジタルメディア業界にとって大きな課題の一つです。

市場調査の事例|履歴書作成ツール「ミライトーチ」

履歴書作成中のイメージ

デジタルメディア業界で新サービスを軌道に乗せるには、ユーザーの本音を的確に捉えたデータに基づく戦略が欠かせません。

株式会社キュービックが提供する履歴書作成ツール「ミライトーチ」は、採用担当者300名へのアンケート調査を活用し、プレスリリースのPVを通常の2倍以上に伸ばす成果を上げました。

ここでは、調査の目的から得られたインサイト、そしてPR施策につながった成果まで、デジタル業界における成功事例を紹介します。

調査の目的・背景

「ミライトーチ」は、会員登録不要・無料で利用できる履歴書作成ツールとして2023年にローンチされました。既存の履歴書ツールには登録の手間や広告表示への不満が多く、ユーザーがストレスなく使える環境を目指して開発されています。

新サービスを広く認知させるため、キュービックは単なる機能紹介にとどまらず、採用現場の実態を調査したデータを活用するPR施策を企画しました。

実施した調査

株式会社キュービックは、マーケティングに強みを持つ調査会社「ネオマーケティング」と協力し、採用担当者300名を対象に「履歴書に関する意識調査」を実施しました。

調査設計では、設問の表現によって回答が左右されるリスクに十分配慮した点が特徴的です。たとえば、「見ていますか?」と尋ねた場合と「重要視していますか?」と尋ねた場合では、同じ項目でも回答の傾向が大きく異なる可能性があります。

こうした課題を踏まえ、ネオマーケティングは企画段階から質問項目の精査に携わり、仮説検証につながる確かなデータを得られるよう調整を行いました。その結果、キュービックが当初描いていた方向性を裏付けるデータが収集でき、サービスの機能改善や今後の施策立案に活用できる調査となりました。

得られたインサイト

調査の結果、採用現場には求職者が想定していなかった意外な実態が明らかになりました。

具体的には、採用担当者の多くが「志望動機よりも基本情報・職歴を重視している」ことや、「履歴書の提出形式はPDF形式が望ましい」と考える声が多数あった点です。また、写真についても「必ずしもスーツ姿でなくても良い」と考える担当者がいるなど、求職者が想定していなかった価値観が浮き彫りになりました。

これらの結果は、転職者が日頃抱える「自分のやり方で大丈夫だろうか」といった不安を和らげる材料にもなったと言えます。

調査結果の成果

調査結果を反映したプレスリリースは、通常の2倍以上(約2,000PV超)の閲覧数を記録しています。Yahoo!ニュースや大手通信社など複数のメディアにも転載され、サービス認知度の急速な拡大に成功しました。

「ミライトーチ」そのものに関心を持たないメディアからも、「この統計データだけ引用してもいいですか?」といった問い合わせを受け、関連する商品やサービスの情報をあわせて掲載されるケースがありました。「データだけでも価値がある」と評価されるのは、調査リリースならではの効果と言えます。

結果的に、プロダクトのローンチと調査リリースが相乗的に作用し、PR施策の効果を大きく押し上げた成功事例となりました。

この事例の詳細はこちら(ネオマーケティングのサイトに移動します)

デジタルメディア業界|市場調査の成功ポイント

デジタルメディア業界において、市場調査を成果につなげるための重要なポイントを紹介します

ユーザー理解を深める調査設計を行う

市場調査は、ユーザーの本音を定量化し、行動や意識を客観的に把握することが目的です。仮説を立てたうえで、回答傾向がぶれないよう設問の言葉を慎重に設計すれば、サービス改善やPR施策に活かせる精度の高いデータが得られます。

企画段階から市場調査を組み込む

市場調査は後付けで行うよりも、プロダクトの企画段階から計画に組み込むことが重要です。早い段階でユーザーのニーズや期待値を把握しておけば、機能開発やコンセプト設計にストーリー性が生まれ、PRでも説得力のあるメッセージを打ち出せます。

調査結果をPR施策・ブランディングに活用する

調査で得たデータは社内の意思決定に役立つだけでなく、外部発信の強力な武器にもなります。プレスリリース、記事、SNS投稿など、さまざまなマーケティング施策の素材となり、信頼性と話題性を兼ね備えたブランディングに活用可能です。根拠あるデータを揃えておけば、サービスの認知度向上にもつながります。

調査会社選びの重要性とチェックすべき3項目

調査会社選びのイメージ

調査会社の対応範囲はそれぞれ異なります。中には、依頼された設問をそのまま配信し、結果だけを返す対応にとどまるケースも少なくありません。設問設計が不十分だと、欲しいデータが得られないリスクがあります。ここでは、調査会社の選定時に確認したい3つのポイントを紹介します。

設問設計の最適化

調査の目的を明確にし、仮説を検証できる設問を精度高く設計できるかが成果を大きく左右します。専門家による調整があれば、回答の偏りを防ぎ、PRやブランディングに活用できる信頼性の高いデータを収集できます。

企画段階から伴走するパートナーシップ

調査を単なるデータ収集に終わらせず、企画段階から一緒に戦略を描いてくれるパートナーかどうかも重要です。初期段階から目的や仮説を共有しながら進めることで、調査データを活用したストーリーを効果的に構築できます。

調査結果を活用するノウハウ

収集したデータをプレスリリースや記事、SNS投稿など外部発信に生かせる形へ落とし込むノウハウを持つかも確認したい項目です。PRやマーケティングに活かせる調査会社であれば、データ価値を最大限に引き出せます。

まとめ|市場調査を成果に変えるパートナー選びが重要

デジタルメディア業界で新サービスを広く認知させるには、信頼性と話題性を両立したPR施策が欠かせません。「ミライトーチ」の事例は、企画段階から市場調査を取り入れ、仮説を裏付ける精度の高いデータを集めることで、PR施策の説得力と拡散力を高めた成功例です。

自社でも同じように調査データを活かしたPRを検討している場合は、調査設計から活用までサポートできる専門会社に相談してみるのも一案です。ネオマーケティングのように企画段階から伴走してくれるパートナーなら、より戦略的に成果を狙えます。

ネオマーケティングは、市場調査やマーケティングリサーチを幅広く手がける調査会社です。オンラインリサーチを中心に、調査設計から分析、活用提案までワンストップで支援できる体制を強みとしています。市場調査を活用したPRやブランディングを検討中なら、まずはネオマーケティングへご相談ください。企画段階からの伴走支援で、戦略的な成果につなげます。

株式会社ネオマーケティング

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