食品の商品開発で「差別化」するには?エクストリームユーザーへの「行動観察」活用事例【大手流通企業】
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健康志向、時短、SDGs…。食品業界のトレンドを追えば追うほど、競合他社と似たような商品になってしまう「同質化」の罠に陥っていませんか?「おいしい」が当たり前になった今、従来の市場調査だけでは、消費者が驚くようなヒット商品を生み出すことは難しくなっています。
本記事では、ある大手流通企業が取り組んだ、たった一人の熱狂的ファン(エクストリームユーザー)を深掘りする「行動観察調査」の成功事例を紹介。商品開発のマンネリを打破し、新たな価値を創出するためのヒントを解説します。
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食品の商品開発における「同質化」の課題を解決し、真の差別化を実現するための「行動観察調査」の活用法と、大手流通企業の成功事例を解説しています。
- 課題と背景:トレンドを追う従来の市場調査では「どこかで見たことがある無難な商品」になりがち。「マスに向けたものづくり」からの脱却が急務です。
- 解決手法: 平均的なユーザーではなく、エクストリームユーザーの行動観察調査を実施。アンケートでは見えない無意識の本音(インサイト)を発掘しました。
- 事例と成果: 大手流通企業の事例では、開発担当者が自宅訪問を実施。議論の軸が「スペック・原価」から「顧客への提供価値」へと変わり、意識改革に成功しました。
- 成功のポイント: 観察で得た特殊な事例をそのまま商品化するのではなく、そこから顧客が「得られる体験(提供価値)」を言語化することが、ヒットの突破口になりました。
食品の商品開発における「差別化」の壁
食品メーカーや小売業の商品開発担当者にとって、既存商品のリニューアルや新カテゴリーへの参入は日常的な課題です。しかし、多くの現場で聞かれるのが「差別化の難しさ」です。
一般的に、商品開発のプロセスでは、定量調査(アンケート)やグループインタビューを行い、ターゲット層の「平均的なニーズ」を探ります。しかし、マス(多数派)に向けたものづくりは、失敗のリスクが低い反面、「どこかで見たことがある無難な商品」になりがちです。
特に食品市場は成熟しており、味や品質だけで他社と明確な差をつけるのは難しくなりつつあります。本当の意味での差別化を実現するには、消費者が口では言わない(あるいは自分でも気づいていない)潜在的な欲求=インサイトを見つけ出す必要があります。
ヒントは「エクストリームユーザー」の自宅にある

そこで注目されているのが、「エクストリームユーザー」という存在です。
エクストリームユーザーとは?
カテゴリーに対して、極端な状況にあるユーザーのことです。これには『好きすぎる人』だけでなく『困りすぎている人』も含まれます。例えば、『特定のカップ麺を年間○○食以上食べる人』『調味料を独自配合でブレンドする人』や、『アレルギーで市販品が使えず代替手段を編み出している人』『特殊な環境で通常とは異なる使い方を強いられている人』なども該当します。
彼らの極端な行動の中には「未来のニーズの兆し」や「一般ユーザーも潜在的に抱えている不満」が凝縮されている場合があります。平均的なユーザーへの調査では得られないイノベーションの手がかりを提供してくれる重要な観察対象です。
「行動観察調査」で無意識の本音を暴く
エクストリームユーザーからヒントを得るために最も有効な手段が、「行動観察調査」、特に「ホームビジット(自宅訪問調査)」です。インタビュー室に呼ぶのではなく、実際に自宅へ訪問し、普段の生活環境ごと観察します。
なぜ「自宅」に行く必要があるのか?
従来のグループインタビューでは、会議室などの特殊な環境で他人の視線にさらされるため、参加者は無意識に「良い回答」をしようとしたり、周りの意見に合わせたりするバイアスがかかります。しかし、自宅というリラックスした環境であれば、「建前」ではない「本音」の行動や、本人さえ言語化できていない利用シーンの文脈(コンテキスト)が自然と現れます。
【事例】大手流通企業における導入プロセス
実際に、エクストリームユーザーへの行動観察を商品開発に取り入れ、組織の意識変革に成功した大手流通企業A社の事例をご紹介します。
課題:PB商品の同質化への危機感
A社では、プライベートブランド(PB)の商品開発において、「マスのものづくり」を得意としてきました。売上は好調でしたが、競合製品が増える中で「商品が同質化しているのではないか?」という強い課題感を抱えていました。
そこで、従来の「プロダクトアウト(作るものを決めてから改良する)」の手法を見直し、顧客の潜在ニーズを起点とする商品開発への転換を図りました。
実施内容:開発担当者による訪問観察
A社の商品開発担当者が、ある食品カテゴリーのエクストリームユーザーの自宅を訪問。実際の喫食シーンや生活スタイルを目の当たりにしました。
参加した担当者からは、「データ上のペルソナとは全く違うリアルな実態に衝撃を受けた」「本当はお客様が商品をどう使っているのか、自分たちは知らなかったことに気づいた」といった声が挙がりました。
成果:ワークショップによる「顧客像」の統一

訪問観察で得た気づきを持ち帰り、開発チーム全員でワークショップを実施。
これまでは部署や立場によってバラバラだった「お客様イメージ」が、実際の顧客の具体的な行動や発言を共有したことで統一されました。「この人のこの課題を解決するためには、どんな商品であるべきか?」という具体的な議論が可能になり、原価やスペック中心の議論から、「提供価値」中心の議論へとシフトすることができました。
具体的な「商品案」の前に「提供価値」を定義する
この事例から学べる食品開発の成功ポイントは、観察から得た気づきを、いきなり具体的な商品案に落とし込まないことです。
重要なのは、その前に顧客にとっての「提供価値」を言語化するステップです。
例えば「〇〇という具材を入れる」のような商品仕様ではなく、まずは顧客が得る価値(「忙しい夜に、罪悪感なく自分を癒やしてくれる体験」など)を定義します。こうすることで、エクストリームユーザーの特殊な事例を、一般の消費者にも響く商品コンセプトへと昇華させることができます。
まとめ:たった一人の深掘りが、ヒット商品の突破口になる
商品開発で行き詰まりを感じている場合は、大規模なアンケート調査だけに頼るのではなく、エクストリームユーザー一人ひとりを徹底的に理解する「行動観察」を検討してみてはいかがでしょうか。アンケートデータには表れない、無意識の行動や生活環境にこそ、次のヒット商品のヒントが隠されていることが多くあります。
ネオマーケティングの支援体制
しかし、自社だけで適切な対象者(エクストリームユーザー)を探し出し、自宅訪問調査を行うのは容易ではありません。株式会社ネオマーケティングでは、デザイン思考を商品開発に取り入れた独自のプログラム「インサイト・ドリブン®」を提供しています。
「エクストリームユーザーをどうやって探せばいいかわからない」「観察からどうやってコンセプトに落とし込めばいいかわからない」という企業様に対し、リクルーティングから訪問観察、アイデア創出ワークショップまでを一気通貫で伴走支援します。
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株式会社ネオマーケティング

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