ネットでできるセルフリサーチ|メリットやアンケートツールの選び方、おすすめサービス8選も

ネットでできるセルフリサーチ|メリットやアンケートツールの選び方、おすすめサービス8選も
目次

ネットを使ったセルフリサーチは、自社で手軽にアンケートやインタビューを実施でき、スピーディーに意思決定をサポートしてくれる便利な調査手法です。

本記事では、セルフリサーチの基本やメリット、注意点に加え、初心者でも使いやすいおすすめのアンケートツールを紹介します。

セルフリサーチの基本

近年、セルフリサーチは、企業や個人の間で調査会社に依頼する形と使い分ける形で広がりを見せています。一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会の「第50回経営業務実態調査」によると、マーケティングリサーチ業界のセルフサービスプラットフォームは前年比売上高109.2%と成長しており、その活用が注目されています。

そもそもセルフリサーチとは、どのような調査手法なのでしょうか。まずは基本的な仕組みを確認していきましょう。

セルフリサーチとは?

セルフリサーチとは、調査会社に依頼せず、企業や個人が自分で調査を行うことです。調査には、設計・配信・回収・分析といった工程がありますが、それらをすべて自分で実施します。そのため、DIY型リサーチとも呼ばれています。

セルフリサーチの特徴として、調査票の作成から配信までをオンラインで完結できる点があげられます。Webアンケートツールを活用すれば、専門の調査会社に依頼せずとも、手軽に調査を行うことが可能です。

セルフリサーチが注目される背景

セルフリサーチが注目される背景には、マーケティング環境の変化があります。近年は消費者行動の多様化やニーズ変化スピードが加速しており、企業は迅速かつ的確に顧客ニーズを把握することが求められています。

従来の調査会社に依頼する方法では、コストや時間が大幅にかかり、柔軟性に欠ける点が課題です。特に、予算に制限がある企業の場合、十分な調査が行えず市場の変化に追いつけないケースもあります。

こうした背景から、セルフリサーチは、新商品やサービスの仮説検証はもちろん、プレスリリースのためのデータ収集、営業資料に活用する簡易データ、雑誌やSNSコンテンツの企画に必要な情報収集など、スピーディーかつ低コストで顧客データを取得できる手段として活用が拡大しています。

セルフリサーチの2大メリット

セルフリサーチの2大メリット

セルフリサーチには、「スピードとコスト優位性」と「仮説検証サイクルの迅速化」の2大メリットがあります。

スピードとコスト優位性

セルフリサーチは、調査会社に依頼するよりも圧倒的に早く結果を得られます。外部とのやり取りやレポート作成のプロセスを省略できるため、意思決定までのリードタイムを大幅に短縮できます。

さらに、コスト面でも優位性が高く、限られた予算でも柔軟に調査が実施可能です。急な施策検証や社内プレゼン用のデータ収集にも対応でき、迅速な戦略立案や施策実行を後押しします。

仮説検証サイクルの迅速化

セルフリサーチは自社で完結するため、必要な情報をすぐに収集でき、社内の仮説検証サイクル(PDCA)を高速に回すことが可能です。新商品やサービス開発の仮説も、短期間で検証・改善できます。

調査スピードと柔軟性というセルフリサーチの特徴を活かすことで、マーケティング施策の精度を継続的に高められます。

知っておきたいセルフリサーチの注意点

スピーディーかつコストを抑えて実施できる点が魅力のセルフリサーチですが、注意すべき点もあります。セルフリサーチの実施を検討している方は、ここで紹介する注意点を理解しておくことが重要です。

調査設計の難しさ

調査は、質問の聞き方や選択肢の設計によって、回答結果が大きく変わることがあります。セルフリサーチでは、調査設計も自社で行うため、一定レベルの知識がなければ、期待するデータが得られないリスクがあります。

設問が特定の回答を誘導したり、誤解を与えたりすると、ユーザー心理や行動を正しく理解できません。セルフリサーチを実施する際は、自社のリサーチリテラシーを踏まえて、適切に運用可能かどうかを判断することが重要です。

モニター品質のばらつき

セルフリサーチは、メールやWebを通じて調査告知を行うケースが多く、調査対象者を手軽に集められる点がメリットです。しかし、年齢や性別、職業などで対象者を絞り込んでも、回答者の質までは保証されません。

回答者の属性が偏ったり、不正回答が混入したりすると、データの信頼性が低下します。セルフリサーチは、コストを抑えやすい一方で、調査設計やデータ検証の精度が不十分にならないよう注意が必要です。

分析力不足による誤解

調査では、結果の分析力が極めて重要です。単にデータを収集するだけでなく、そこから意味のある示唆を導き出す必要があります。セルフリサーチで調査自体は問題なく実施できても、結果の読み解き方を誤ると、施策の方向性を間違えるリスクがあります。

調査結果を分析する際には、「数字の裏にある背景を読み取る力」や「情報を収集・整理する力」が不可欠です。

調査範囲の限界

セルフリサーチは、専門性の高いテーマにおいては対応が難しい側面があります。高度な専門知識を要する調査設計や分析、あるいは特定のニッチなターゲット層に絞った大規模調査など、セルフリサーチでは十分に対応できないケースもあります。多くのセルフリサーチツールがモニター提供機能を備えており、一般的な調査規模であればパネル確保は可能です。

しかし、非常に専門性の高い職種や希少な属性を持つ対象者の確保、または数千件を超える大規模かつ複雑な調査では、ツール提供のパネルだけでは対応が難しい場合があります。また、調査設計や分析に専門知識が不可欠となるケースもあります。このため、セルフリサーチでは、調査の目的や内容に応じて、その範囲と難易度を慎重に判断することが重要です。

セルフリサーチは大きく分けて2種類

セルフリサーチは、モニターの集め方によって大きく2種類に分けられます。

  • 自社のリソースを活用して対象者を集める
  • 専門会社のモニターパネルを利用して対象者を集める

自社リソースだけでは、モニターが十分に集まらないケースも少なくありません。外部の専門会社が提供するモニターパネルを活用することで、対象者の母集団を拡大でき、モニター準備の手間を削減できます。

セルフリサーチの成功ポイント

セルフリサーチの成功ポイント

セルフリサーチ成功のポイントは、事前準備にあります。調査を実施する際に意識すべき点を解説します。

調査目的と仮説を明確にする

セルフリサーチを行う際は、まず目的と仮説を明確にすることが重要です。「何を明らかにしたいのか」「どのような意思決定に活かすのか」を明確化することで、質問設計や分析の方向性のブレを防ぐことができます。

たとえば、「新商品開発のために消費者のニーズを把握する」といった、具体的な目的を定めてから、調査を設計すると、データ活用の精度が高まります。

調査設計に注意する

曖昧な質問や選択肢は、回答者の誤解を招く恐れがあります。質問を正しく理解してもらえなければ、期待した回答を得ることはできません。

調査設計の際は、外部ツールの提供する調査票テンプレートを活用すると効率的です。あわせて、回答者の属性条件を適切に設定することで、サンプルの偏りを防ぎ、信頼性を高められます。

小規模テストで改善を繰り返す

セルフリサーチを行う際は、まず小規模テストから実施するのがおすすめです。調査内容によっては設計が難しく、慣れていないうちは思うような結果が得られないことも珍しくありません。

初期段階では、一部のテーマだけを切り出して検証したり、調査期間や回答者数を抑えて実施したりしながら、結果をもとに設問設計や分析手法を見直します。小さな改善を迅速に繰り返すことで、精度の高い調査を実施できます。

外部ツールとの併用を検討する

自社リソースだけでは十分なデータを収集できない場合は、外部パネルや専門モニターを提供するツールを併用する方法もあります。

外部ツールを使うことで、より多様で信頼性の高いデータを効率的に取得できます。ツールによって提供範囲や価格は異なるため、自社のリサーチ規模に合ったものを選ぶことが大切です。

【2025年最新版】セルフリサーチにおすすめのサービス8選

セルフリサーチを効率的に進めるには、調査をサポートしてくれる外部サービスを活用するのがおすすめです。ここでは、2025年最新版として、おすすめのセルフリサーチサービスを8つ厳選してご紹介します。各サービスの特徴を比較しながら、自社に最適なツール選びの参考にしてください。

セルフ型オンラインインタビュープラットフォーム「リサーチDEMO!」

株式会社ネオマーケティング

参照元: リサーチDEMO!

ネオマーケティングが提供する「リサーチDEMO!」は、セルフ型で手軽にインタビュー調査を実施できるオンラインプラットフォームです。累計取引実績3,000社以上、累計プロジェクト数40,000件以上という豊富な実績を誇り、提携を含めて2,889万人超のアンケートパネルを保有しています。

年間1,500件以上のネットリサーチを支援しており、スピーディーな対応力も強みです。定性・定量調査の両方に対応しており、新商品開発リサーチ「インサイトドリブン®」など、独自のサービスも展開しています。

定量、定性の組み合わせ調査も可能「エモミルリサーチ」

エモミルリサーチ

参照元: エモミルリサーチ

「エモミルリサーチ」は、AIとデータを活用して顧客や生活者の“本音(インサイト)”を明らかにするセルフリサーチサービスです。AIインタビュー調査、感情や視線を測定するコンテンツ調査、アンケート調査を組み合わせることで、定量データと定性データの両面から分析できる点が特徴です。

回答者はスマートフォン1台で参加でき、AIエージェントが自動で回答の収集・分析・提案まで行います。さらに、GMOリサーチ&AI社が保有する国内約3,000万人・海外130カ国約4億人規模のパネルネットワークを活用できるため、幅広いターゲット層を対象にしたセルフリサーチが可能です。

1問10円から実施できる「Fastask」

Fastask

参照元: Fastask

Fastaskは、最短24時間で消費者の声を集められるスピード感と、1問10円からという低コストが魅力のアンケートサービスです。約700万人の業界最大級のモニターを保有しており、特定の性別・年齢・居住地など、条件を絞ったターゲティング調査が可能です。操作も直感的で、専門知識がなくても簡単にアンケートを作成できます。

さらに、10年以上の経験を持つ専任リサーチャーによる設問添削サービスもあり、正確かつ信頼性の高い調査設計をサポートしてくれる点も魅力です。認知度調査や顧客満足度調査など、幅広いビジネスシーンで活用されています。

低コストでスピーディーなセルフ型アンケートツール「Freeasy」

Freeasy

参照元:Freeasy

「Freeasy(フリージー)」は、最短数時間〜2日で結果を得られるセルフ型アンケートツールです。全国1300万人以上のアンケートモニターに対して、低コストでスピーディーに調査を実施できます。

専門知識がなくても簡単に設問を作成でき、集計結果は自動でグラフ化が可能です。マーケティングや商品開発、広告効果測定など、あらゆるリサーチに柔軟に活用できるのが魅力です。

また、筑波大学と共同開発した独自アルゴリズムで不適切回答者を抽出・ブラックリスト化し、調査モニターの品質管理を徹底しています。低コストかつ迅速に、正確なセルフリサーチを実現できます。

海外のセルフリサーチも可能「Surveroid」

Surveroid

参照元:Surveroid

「Surveroid(サーベロイド)」は、国内外24カ国でセルフ型アンケート調査を実施できるツールです。全国500万人のモニターを対象に定量調査が行え、アンケートはQRコードやメールで簡単に回収できます。

さらに、定量調査(アンケート)から定性調査(インタビュー)まで一気通貫で実施できる点も大きな強みです。集計ツールを使えば、結果をすぐにグラフやレポートにまとめられるため、セルフリサーチに慣れていない方でも安心して活用できます。サービス開始から15年の実績があり、海外リサーチやセルフリサーチを迅速に行いたい企業におすすめです。

自社が保有するリストに直接アンケート調査が可能なセルフアンケートツール「クエスタント」

Questant

参照元: Questant

「クエスタント」は、自社が保有するリストに直接アンケートを配信できるセルフ型アンケートツールです。短時間で定量調査を実施でき、コストと時間を抑えた分析も可能です。

業界トップクラスのパネルネットワークを活用しており、大手企業や大学・官公庁など幅広い導入実績があります。性別・年齢・地域などの属性で対象を絞り込めるため、「東京都在住の40代女性」など特定条件での調査も簡単に行えます。

低コストでスピーディーに即日アンケートを実現「QiQUMO(キクモ)」

QiQUMO

参照元:QiQUMO

「QiQUMO(キクモ)」は、アンケート作成から回答回収、データ加工・レポーティングまでを自分で行えるセルフ型アンケートツールです。直感的な操作で簡単にアンケート作成ができ、作成から分析までワンストップで対応できます。

無料集計ツール「Cross Finder 2」を使えば、「クロス集計」「グラフ作成」「レポート出力」をより簡単に行えます。国内外のアンケートに対応しており、低コストかつスピーディーに調査が可能です。

生活者の声を集められる「GMO Ask」

GMOマーケットオブザーバー

参照元: GMOマーケットオブザーバー

GMO Askは、「誰でも、手軽に、簡単に」生活者の声を集められることを目的としたセルフ型アンケートツールです。設問テンプレートが用意されているほか、日本最大級のモニターネットワークを活用できる点が大きな特徴です。

料金体系は業界でも最安水準で、初期費用や月額利用料は不要です。さらに、専任担当者による設問チェックなどのサポートも受けられます。

また、アンケートの回収予測から見積もり、発注、支払いまでを管理画面上で完結できるほか、作成したGoogleフォームにモニターを誘導して実施する市場調査にも対応しています。コストを抑えながらスピーディーにデータを収集したい企業におすすめのツールです。

実務で役立つセルフリサーチのまとめ

セルフリサーチは、自社で手軽に調査を実施できる手法であり、スピードとコストの優位性、仮説検証の迅速化がメリットです。一方で、調査設計の難しさやモニター品質のばらつき、分析力不足による誤解など注意点もあります。

外部ツールを活用すれば、定量・定性の組み合わせや海外調査も効率的に行え、実務でのセルフリサーチの精度を高められます。自社だけで完結させようとせず、適切なサポートを取り入れることで、よりスムーズかつ効果的にセルフリサーチを実施しましょう。

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