デプスインタビューとは?基本手法から活用事例・おすすめ企業4社比較と費用相場も
目次

「アンケート結果は悪くない。でもなぜか売れない」——そんな違和感を感じたことはありませんか?

一見ポジティブな定量データの裏側に、“選ばれない理由”や“なんとなくの違和感”が隠れていることは少なくありません。こうした数値には表れないユーザー心理を紐解く手法として、デプスインタビューが注目されています。

直感や感情といった、論理だけでは読み解けない意思決定の背景を探ることができるため、商品開発やUX改善に活用されています。

この記事では、デプスインタビューとは何か、その価値と活用方法について、詳しく解説しています。

一対一で“本音”を引き出す調査手法|デプスインタビューの基本と進め方

デプスインタビューの基本
  • デプスインタビューは1対1で行う定性調査のひとつ
  • 回答者の深層心理や本音を引き出すことが目的
  • 約60〜90分かけて丁寧にコミュニケーションを重ねる
  • 質問はあらかじめ用意しつつも柔軟に対応
  • 商品開発やペルソナ設計など幅広いマーケティング施策に活用できる

デプスインタビューとは、調査対象者とインタビュアーが1対1でじっくり対話しながら、本音や深層心理を探っていく調査手法のことです。

アンケートのような定量データでは見えにくい「なぜその行動を取ったのか?」という背景を明らかにできるのがデプスインタビューの特長です。

例えば、ある人が生活用品を購入しなかった理由を調査した際、アンケートでは「価格が高いから」と答える人が多かったとします。しかし、デプスインタビューで深く掘り下げていくと「見た目が安っぽく感じた」「使っている自分が想像できなかった」といった、感覚的な“引っかかり”が真の要因だったことがわかるケースがあります。
このような「なんとなく買わなかった」という感情的な理由は、数値では可視化しにくいものです。

しかし、それこそが購買行動を左右する決定打であることも少なくありません。
こうした声を丁寧に拾うことで、「商品の色味を少しトーンダウンさせる」「使い方のシーンを広告で具体的に見せる」といった、実践的な改善策につながります。

特に新商品開発やリブランディングの場面では、ずれた仮説のまま企画を進めるとリスクが高いため、初期段階でリアルな消費者心理を把握することが成功の分かれ道になります。つまり、デプスインタビューを活用することで、企業側の思い込みやバイアスを排除し、「ターゲットに本当に響く商品・メッセージは何か」を的確に見極めることができます。

「なぜ買わないか」に向き合うことで、自社の競争力は磨かれる

  • 感覚的な離脱理由を可視化し、開発の方向性を修正できる
  • ターゲットが共感する言葉を発見し、広告コピーに活かせる
  • 想定ニーズと実際の欲求のギャップを検知できる
  • 感情や価値観を反映した商品設計で差別化が生まれる
  • 数字では測れない“選ばれない理由”に先回りできる

デプスインタビューは、ユーザーの表に出ない「感情」や「違和感」を掘り起こします。その深層情報が、商品開発やブランド訴求の質を根本から変える鍵になります。

例えば「ブランドの雰囲気が自分に合わなかった」「使うことに罪悪感があった」——こうした声は、数値には現れません。しかし、ユーザーが感じる“なんとなくの違和感”こそが、商品から離脱する決定的な理由になることもあります。

デプスインタビューでは、こうした内面の動きや言語化されていない判断基準にアプローチすることで、ペルソナ像の修正や訴求ポイントの見直しが可能になります。

広告やブランド開発の場面では、ユーザー自身の“生の言葉”を素材にすることで、感情に響く表現ができるようになります。その結果、CTRの向上やブランド認知の質的向上につながります。

現代の市場は、機能や価格だけでは差別化が難しい状況です。
「欲しいけど、なんとなく選ばない」その理由に向き合うことが、競合に埋もれない“独自性”を創り出す最短ルートになることもあります。

こんな場面で“本音”が効く!デプスインタビュー活用シーン

活用シーン具体的な目的想定される効果
新商品・サービスの企画潜在ニーズや不満の掘り起こしアイデアの方向性が明確になり、開発の失敗リスクを減らせる
既存商品のリニューアル離脱理由や満足度の再確認改善点が明確になり、顧客満足度の向上が期待できる
ペルソナ設定・カスタマージャーニー作成意思決定の背景や感情の流れを可視化訴求ポイントやコミュニケーション施策に反映しやすくなる
UI/UX改善利用時の“つまずき”や心理的ハードルの発見ユーザビリティが向上し、継続率やCV率アップにつながる
広告・コピー開発共感されやすい言葉やトーンの抽出広告表現にリアルな「生活者の声」を反映できる

マーケティング施策において、数値データだけでは見えてこない“ユーザーの本音”に直面する場面は少なくありません。そこで活用されるのが、デプスインタビューです。
この手法は、表面的な意見を超えて「なぜそう感じたのか」「どんな経験が背景にあるのか」といった本質的な情報を引き出すのに非常に優れています。

あるアプリに対して「使いやすい」といった声が多数寄せられていた場合でも、深く掘り下げてみると「実は、他に選択肢がなかったから」という受動的な理由が隠れていたというケースもあります。こうした「ユーザーの動機の構造」を知ることで、商品設計やプロモーション戦略の方向性が大きく変わってきます。

デプスインタビューを行うことで、ユーザーが商品を必要とする理由まで把握し、その理由に寄り添った企画・立案を行うことが、商品開発の精度を高め、競合との差別化を生むことにつながります。

デプスインタビューの“落とし穴”を避ける!実施前に押さえるべき5つのポイント

  • 仮説に引っ張られすぎず、ユーザー視点で“本音”に耳を傾ける姿勢が大切
  • ユーザーの言葉を遮らず、沈黙の時間も貴重な思考のサインと捉える
  • スクリプトは柔軟に運用し、意外な発言から洞察を広げることを意識する
  • ユーザーが安心して話せる空気づくりが、質の高いインサイトを生む
  • インタビュー設計段階で、目的・仮説・対象者像を明確にしておくことが重要

デプスインタビューは、単なる雑談のように見えて、実は非常に戦略的な調査手法です。
その目的は、表層的な意見(顕在ニーズ)の背後にある「なぜそう思ったのか」「どんな背景があるのか」といった無意識の動機(潜在ニーズ)を丁寧に引き出すことにあります。
マーケティング施策において、こうした深層の声は“戦略の盲点”を補う貴重な材料です。

例えば、アンケートでは「使いやすいから買った」と回答していても、デプスインタビューで深掘りすると「実は家族に薦められたから」という、隠れた購買動機が判明することがあります。このような裏の理由が見えると、商品開発やサービス改善の優先順位が根本から変わってくる可能性があります。

「なぜ?」の部分を知らずに改善策を講じても、効果が限定的になってしまいます。
特に新商品開発では、ユーザーが本当に求めているものとのズレを初期段階で検知できれば、不要な機能を削減したり、訴求軸を再設定することができますし、その結果として、無駄なコストや修正工数の削減につなげることもできます。

また、ブランド戦略においても、ユーザーの語る“理屈ではない共感”を丁寧に拾うことで、抽象的だったブランド価値を言語化し、広告メッセージや営業資料に落とし込むこともできるようになるでしょう。

このように、デプスインタビューは意思決定の土台をより精度の高いものに変え、施策全体の質を引き上げるための「マーケティングの起点」として機能します。

どの調査がベスト?デプスインタビューと他手法の違いを徹底比較

デプスインタビューと他手法の違い
調査手法対象人数主な目的得られる情報向いているテーマ
デプスインタビュー1名深層心理・動機の把握個人の本音や背景感情・価値観の深掘りが必要なテーマ
グループインタビュー4〜8名多様な意見の収集相互影響による気づきや反応アイデア出し・市場反応の把握
アンケート(定量調査)数百〜数千名傾向・割合の測定数値的な傾向や分布仮説の検証・市場規模の把握
エスノグラフィー調査少人数行動観察と状況理解自然な行動と環境の把握生活習慣や利用シーンの理解
ユーザビリティテスト5〜10名使い勝手の検証具体的な操作上の課題UI/UX改善、導線設

デプスインタビューは、他の調査手法と比べて「個人の感情・価値観の深掘り」に特化しています。特に、購買行動やサービス利用の「本当の理由」を掘り下げたい場合に有効です。

「なぜその商品を選ばなかったのか?」という問いに対して、表面的な理由ではなく「デザインが自分のライフスタイルに合わない気がした」など、無意識に近い判断基準を引き出せるのがデプスインタビューの強みです。

一方、グループインタビューは多様な視点を得たいときや、他者の意見に刺激を受けることで新しい気づきを得る場として適しています。
また、アンケート調査は、定量的な裏付けを得たいときに便利ですが、デプスインタビューのように理由までは深掘りできません。

そのため、「ユーザーの意図や感情の背景を深く理解したいときはデプスインタビュー」、「数多くの声を集めて傾向や支持の割合を把握したいときはアンケート」といったように、調査の目的に応じて適切に手法を使い分けることが重要です。

精度の高いマーケティング戦略を立てるには、両者の特性を理解し、組み合わせる視点が求められます。

表に出ない理由にこそ価値がある|デプスインタビューが真価を発揮する場面とは?

活用シーン具体的に向いている内容得られる利点
新商品・サービス開発潜在ニーズの掘り起こし、ユーザーの生活背景の把握開発初期段階でのズレを防ぎ、共感される設計ができる
ブランド再構築・リブランディングブランドに対する印象や違和感の深掘り表層では捉えきれないイメージギャップの解消
サービス離脱の原因分析数字では見えない解約・未利用の理由を探索UIや体験設計の本質的な課題に気づける
広告・コピー制作言語化しにくい感情や共感ポイントの抽出ユーザー自身の“言葉”で訴求力を高められる
カスタマージャーニーの再設計行動の前後にある意図や不安、期待の把握タッチポイントごとの設計を精緻化できる

デプスインタビューが真価を発揮するのは、「なぜその行動をとったのか」「何が引っかかって利用をやめたのか」といった、“人の内面”を理解したい場面です。

新サービス開発時に、表面的なニーズだけで企画を進めてしまうと、「ユーザーがなんとなく使わない理由」という潜在ニーズを見逃すリスクがあります。デプスインタビューを活用すれば「時間があるときに見ようと思っていたが、実は開くのが面倒だった」など、本人すら気づいていなかった不満や障壁を発見できます。

さらに、広告やブランド表現においても、ターゲットが実際に使っている言葉や感覚を素材にできれば、机上のキャッチコピーよりも遥かに共感を得やすくなります。
「数字では見えない違和感」を可視化し、マーケティングの解像度を高めるためには、まさにデプスインタビューのような人間理解型の調査が欠かせません。

競合と似た商品でも、“選ばれる理由”を言語化できれば、それは大きな差別化ポイントになります。

それ、デプスじゃなくてもいいかも?|“不向きなシーン”から見る使い分けの勘どころ

シチュエーション不向きな理由代替に向いている手法
短期間で多数の意見を集めたいデプスインタビューは時間とコストがかかり、サンプル数が限られるWebアンケートやSNS調査
数値的な傾向や市場の規模を把握したい定性的な内容が中心で、数値の裏付けには不向き定量調査(インターネットリサーチなど)
消費者の間で意見の違いを比較したい1対1形式ではその場での意見の比較ができないグループインタビュー(FGI)
UIや導線の操作性を検証したいユーザーの動作そのものは把握しづらいユーザビリティテスト
商品・広告の評価点をランキングしたい評価項目の定量的順位づけができないスコア形式のアンケート

デプスインタビューはユーザーの本音や無意識の動機を深掘りするのに優れた手法ですが、すべての場面に適しているわけではありません。

「新サービスに対する反応を100人規模で早急に把握したい」といった場合には、デプスインタビューでは時間とコストがかかりすぎます。こうした場面では、短時間で大量のサンプルを収集できるWebアンケートが効果的です。数値として「好意度が高いか低いか」などの傾向を即座に把握できます。

また、複数人の発言をその場で横並びで比較したい場合は、参加者同士の意見交換から多様な視点を引き出せるグループインタビュー(FGI)が向いています。

このように調査をしたい目的や意図によって適した手法は異なります。

デプスインタビューの魅力は“深く掘ること”にあり、「広く・早く・数で把握する」が目的なら、他手法の方が適しています。「デプスインタビュー」という手法にこだわるよりも、まず「どんな意思決定をしたいか?」から逆算して選ぶことが、最適な調査設計の第一歩です。

自社でデプスインタビューを行うのが難しいと判断した場合は、プロに委託することをおすすめします。

迷ったらここから比較!主要デプスインタビューサービス4社比較

企業名サービス内容この会社の優位性おすすめな人
日本リサーチセンターオンライン調査からオフライン調査まで幅広い調査手法に対応複数の調査手法を用いて定性調査の様々なリクエストにお応えします。顧客ニーズを深く理解したいと考える企業
日本インフォメーショングループインタビューや会場調査も含めた総合対応。価格明瞭。詳細な料金表とセット提案で安心。会場型調査のオペレーションにも対応。定性×定量を組み合わせた調査を一括依頼したい企業。
Sprint(スプリント)オンライン完結の即時マッチング型インタビュー。月額使い放題プランもあり。最短5分でマッチング、1日で実施完結、チャット形式やビデオなど形式選択可。スピード重視のスタートアップ、UXの小回り検証を繰り返したいチーム。
インテージコグニティブ手法などを活かし、深い体験ヒアリングに強み。BtoC中心。長年のリサーチ実績と豊富なテンプレート、深層心理分析のノウハウ。ライフスタイルやブランドロイヤリティを深く知りたい企業。

どの企業に依頼すべきか迷ったら、まずは「調査の伴走力」と「レポートの活用性」で比べてみましょう。大切なのは、調査結果を「読み物」で終わらせず、社内提案や改善施策にしっかり活かせるかどうか。

比較する際は「価格」や「納品形式」だけでなく、情報として使えるアウトプットが返ってくるかまで視野に入れて判断することが重要です。

この章では、デプスインタビューサービスを行っている4社について詳しくご紹介します。

多彩な定性調査のラインナップ|日本リサーチセンター

株式会社 日本リサーチセンター

参照元: 株式会社 日本リサーチセンター

  • 現地および遠隔地からも視聴できるインフラを完備
  • 多様なリソースを活かして対象者を召集
  • 経験豊富な専門スタッフが深い情報・本音を引き出す

日本リサーチセンターでは、、フォーカスグループインタビュー、デプスインタビュー、日記調査、MROC、観察調査など、さまざまな定性調査を実施できます。

1対1で行うデプスインタビューでは、経験豊富な専門のスタッフが内容を掘り下げることで人前では話しにくい内容や本音を引き出し、対象者の発言や行動からインサイトを解釈して、マーケティング課題解決のヒントを導き出します。

また、インタビューを実施するための施設を完備しており、現地および遠隔地からの視聴が可能なインフラも提供しています。
多様なリクルート方法と各分野に強いパートナー企業との連携で複雑な条件の対象者のへのインタビューも可能です。

デプスインタビューのノウハウを持っていない企業にとって、心強いパートナーになります。

定性×定量のハイブリッド対応|日本インフォメーション

日本インフォメーション株式会社

参照元: 日本インフォメーション株式会社

  • グループ・会場調査などリアル調査のノウハウが豊富
  • 価格表・セット提案が明快で初めてでも安心
  • 定性と定量の組み合わせによる総合的な提案力がある

日本インフォメーションは、特にデプスインタビューの設計・実施・分析に力を入れている調査会社で、特に「現場のリアルな声を、事業に活かせるインサイトへ昇華させる」ことを重視しています。

1対1の深掘り調査においては、インタビュアーの質や対象者リクルート、会場手配、録画対応、報告レポートまでワンストップで対応。何人に、どんな設問で、どこまで掘るかを丁寧にカスタマイズできる柔軟性が強みです。

「仮説はあるけど、まずはリアルな声で確認したい」「提案資料に“ターゲットの声”で説得力を加えたい」といったニーズにしっかり応えてくれます。

丁寧で地に足のついたリサーチを求める企業にとって、“安心して任せられる定性調査パートナー”として、頼りになる存在といえます。
特に、初めてデプスインタビューを導入する企業にとっては、伴走型の支援が心強い存在となってくれます。

“スピード勝負”ならここ一択|Sprint(スプリント)

Sprint

参照元: Sprint

  • 即時マッチング&最短当日実施でスピード感が抜群
  • 月額定額で何度でも調査できるプランが便利
  • チャット・ビデオ形式など多様なスタイルに対応

Sprintは、スピードを重視する企業にぴったりのオンライン完結型デプスインタビューサービスです。

時間に制約のあるプロジェクトや、迅速な意思決定が求められる環境においては、「今日聞いて、明日動く」レベルのスピード感が競争力に直結します。

Sprintの最大の特徴は、申し込みから最短5分で対象者のマッチングが完了し、当日中にインタビューを実施できる即応性です。Sprintのスピード感を利用することで、新機能の方向性に迷ったとき「本当にその仕様でいいのか」をユーザーの声で即確認する、といった使い方が可能になります。

さらに、月額プランを活用すれば、定性調査を何度でも繰り返せるため、小さな疑問や仮説もすぐ検証できる体制を社内に構築できます。UI改善や導線テスト、コンセプトの“第一印象”チェックなど、スタートアップやUXチームが直面する「細かく・早く・回したい」ニーズに最適です。

「時間がないけど、ユーザーの声は無視できない」 そんな悩みを抱える現場にとって、Sprintのスピードと手軽さは、実行力のある仮説検証ツールとして非常に頼もしい存在です。

構造化された分析に強い|インテージ

インテージ

参照元: 株式会社インテージ

    • 認知・記憶・感情の流れを捉える高度なコグニティブ手法に対応
    • 長年のリサーチ実績を活かした体系的な設計力とレポート品質
    • ブランド戦略や生活者の価値観理解などに強みを持つ

    インテージは、調査対象者の“思考の流れ”をたどりながら体験を再構築する「コグニティブインタビュー」など、心理の深層構造に迫る定性調査を得意とする調査会社です。

    特に、購買行動やブランド選好の背後にある生活者の意識や価値観、無意識の判断軸を言語化し、それをマーケティング戦略やコンセプト設計へと変換する力に定評があります。

    「なぜこのブランドを選ぶのか」「競合と比べて何が響いているのか」といったブランド認知・選択のメカニズムや、「どの接点で感情が動いたのか」といったUXのポイントを明らかにできます。

    広告開発や商品ポジショニングの再設計など、複雑で多面的な課題に取り組む際に、“感覚ではなく構造で理解したい”というマーケターの要求に応えてくれる調査パートナーです。

    見落とすと失敗する?デプスインタビューを依頼する企業選び5つの注意点

    • 業界理解と調査目的のすり合わせ力があるかを確認する
    • インタビュアーの経験と質問スキルが公開されているかを見る
    • 成果物(報告書や分析レポート)の質と具体性を事前に確認する
    • 調査設計や対象者のリクルート体制に柔軟性があるかを確認する
    • 実績に頼りすぎず、最近の事例や対応力もチェックする

    デプスインタビューを外注する際、依頼先の企業選びは結果の質を大きく左右します。

    最大のポイントは、「ユーザーの声を、経営や企画に活かせるレベルまで翻訳してくれるかどうか」です。そのためには、調査の設計段階からしっかり伴走してくれる企業を選ぶことが重要です。
    「なぜ今この調査が必要なのか」「どんな仮説を検証すべきか」といった上流の問いに対して、プロの視点で壁打ちができるかどうかが分かれ目になります。

    デプスインタビューの委託前には、報告書のフォーマット例や過去のインタビュー質問リストを見せてもらいましょう。事前に委託先の情報を収集することで、自社の課題に合った情報を得られるかの見極めがしやすくなります。

    また、「業界は詳しいが分析が粗い」「分析はうまいが実行に落とし込めない」といったケースもあるため、成果物の粒度と使いやすさを確認することも忘れずに。

    今すぐできる一歩として、まずは複数社に簡単な要件で相談し、対応の丁寧さ・理解の深さを比べてみることをおすすめします。

    デプスインタビューまとめ|失敗しない選び方と導入のコツ

    • デプスインタビューは、ユーザーの無意識や本音を深く掘り下げる調査手法
    • 感覚的な“選ばれない理由”の可視化が、差別化や改善の鍵となる
    • 活用場面は商品開発・UX設計・広告表現など幅広い
    • 他の調査手法(アンケート・FGI)と目的に応じて使い分けるのが重要
    • 依頼先企業は“調査設計力・レポート品質・対応の柔軟性”で選ぶと安心

    この記事では、デプスインタビューの価値や向いている場面、主要サービスの違いまでを解説してきました。

    もし「自社にも合いそう」と感じたなら、次のステップは自社のデプスインタビューの目的の整理と気になる企業への相談です。

    まずは気になる会社に問合せを行い、料金・対応範囲・レポートの質を比較してみましょう。