【事例】ニューロマーケティングの最先端 アンケートでは見えない「無意識の反応」を可視化する方法
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従来のアンケートやインタビューといった自己申告型の調査は、消費者が自分の感情を十分に言語化できなかったり、「社会的望ましさ」によって回答を修正してしまう本質的な限界を抱えていました。これに対し、株式会社NeUは生体データを活用したマーケティングリサーチ、すなわち「ニューロマーケティング」を活用し、消費者の無意識下に潜む心理的・情緒的反応を客観的な数値として可視化する支援を行っています。具体的にどのような場面でニューロマーケティングの活用が期待できるのでしょうか。NeUが生体データを活用して支援した大手建材関連企業のオフィス空間評価の事例について、同社ニューロマーケティング ビジネスユニットのマネージャーにうかがいました。
- 脳活動や心拍などの生体データを用い、アンケートでは把握できない無意識の反応を定量化
- 経験や主観に頼っていた空間デザインを、客観的な科学的根拠に基づく評価手法へと転換
- 多様な空間パターンで計測を行うことで、空間の価値を客観的かつ多面的に評価し、商品・空間開発へ活用しやすい知見や指標を獲得
課題:アンケートだけでは計測できない「無意識」をどう評価するか
空間デザインの新しい評価指標を求めて
今回の支援先は、オフィス空間や内装材の企画・開発を行う大手建材関連企業であり、空間デザインの新しい評価指標を検討していました。どのような内装や素材の組み合わせが、人にとって心地よく、業務の生産性に良い影響を与えるのかを客観的に評価するためです。
近年、オフィスは単なる「働く場所」ではなく、従業員のウェルビーイングや生産性を高める空間として重要視されるようになっています。しかし、内装や色彩などの空間デザインは、デザイナーの経験や利用者アンケートに基づいて評価されることが多く、実際に人へどのような影響を与えているかを客観的に示すことは容易ではありません。
従来はアンケートによる印象評価が中心でしたが、無意識の反応や、実際の認知状態との違いを十分に把握することに限界があります。そのため、「居心地」や「集中のしやすさ」、「会議のしやすさ」といった無意識の影響を定量的に把握することで、今後の商品・空間開発へ活かそうと考えていました。
解決:NeUのニューロマーケティングを活用
決め手は複数の生体データを組み合わせた定量評価
同社が株式会社NeUを選んだ決め手は、アンケートだけではなく、脳活動・心拍・認知課題など複数の生体データを組み合わせ、人の無意識の反応を定量的に評価できる点でした。単に生体データを取得するだけでなく、実際の空間利用シーンに沿った評価指標へ落とし込み、複数のデータを統合して空間特性を可視化できる点も大きな決め手となりました。さらに、東北大学の脳科学研究を基盤とした解析ノウハウにより、商品・空間開発へ活用しやすい形でアウトプットできることも評価されました。
会場調査で50名の脳活動・心拍・認知課題などを計測・評価
調査は会場調査の形式で実施し、20代から50代までの男女五十名を対象に行われました。被験者は壁・床・机などの内装の要素が異なる複数のオフィス空間を体験し、それぞれの空間で課題を実施しました。計測項目は、携帯型脳活動計測装置による脳活動、心拍データ、認知課題の成績・反応時間、アンケートです。取得したデータを掛け合わせて、各空間の特徴を比較しました。

苦労した点:空間以外の条件をどう揃えるか
空間そのものの影響を正しく評価するためには、空間以外の条件をできる限り揃える必要があります。そのため、NeUは各被験者が体験する空間の順番をランダマイズし、グループメンバーの組み合わせも重複しないよう調整しました。また、生体データは体動などの影響を受けやすいため、計測品質の確認やデータクリーニングを丁寧に行い、信頼性の高い解析結果となるよう配慮しました。
成果:想定と異なり、最適な空間は「目的」によって変わると判明
「会議に適した空間」と「落ち着いた内装」は一致しなかった
調査前は、内装の落ち着いた空間ほど会議もしやすく、好印象な空間は集中もしやすいのではないかと考えられていました。しかし実際には、会議に適した空間と内装の落ち着き度は必ずしも一致しませんでした。複数人で取り組む課題では、壁面の色や机とのコントラストが高い空間ほど脳活動が同調しやすく、会議が活性化する傾向が見られた一方、個人で取り組む課題中には落ち着いたデザインの方が集中状態へ移行しやすく、明るい色味の空間ではリラックス状態になりやすい傾向が確認されました。
さらに、アンケートで「好き」と評価された空間と、生体データ上で最も集中・協調性が高い空間が一致しないケースも見られ、主観評価だけでは把握できない無意識の反応が存在することが示されました。
目的に応じて最適な空間設計は異なるという発見
本調査から、「良い空間」は一つではなく、空間で実現したい行動に応じて最適なオフィス設計は異なることが明らかになりました。重要なのは「居心地の良さ」を評価することではなく、「集中」「会議」「リラックス」など目的に応じた空間を科学的根拠に基づいて設計することです。生体データを活用することで、従来のアンケートだけでは捉えられない無意識の反応まで可視化でき、空間の価値を客観的かつ多面的に評価できることが、本調査の大きな発見となりました。
調査結果を活かした空間設計への展開
調査結果をもとに、各空間を「会議向き」「集中向き」「リラックス向き」といった特性ごとに整理していくことで、これらをオフィス空間の設計における新たな評価指標として活用していくことになりました。
株式会社NeUならではの強み
今回の事例で活かされたNeUの強みは、脳活動、心拍、認知課題、そしてアンケートを組み合わせ、人の無意識の反応を多面的に可視化できる点です。単なるデータ取得にとどまらず、実際の利用シーンに合わせた評価指標へ変換し、商品開発や空間設計に活用しやすいアウトプットを提供しました。企業の意思決定を科学的エビデンスで支援したこの取り組みは、NeUの価値を最大限に発揮した事例といえます。
まとめ:ニューロマーケティングのご相談はNeUへ
オフィスや商業施設などの空間設計では、今後ますます「人にどのような影響を与えるか」を定量的に示すことが重要になると考えられます。NeUでは、生体データを活用した空間評価をさらに発展させ、より幅広い環境要素の分析に取り組んでいきます。自社サービスを感覚だけでなく科学的根拠に基づいて評価し、改善したいとお考えの方はNeUにご相談ください。
記事監修
株式会社NeU ニューロマーケティング ビジネスユニット マネージャー

