【事例】調査リリースを単発の話題性から「資産となるデータ」へ。社会課題を捉え続ける定点調査とは
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調査リリースにおいて単年限りの話題性だけを求めている場合、実は大きな機会損失をしているかもしれません。継続して蓄積されるデータであれば、企業にとって他社と差別化できる最大の資産になりうるからです。その際に有力となるのが、継続的に生活者の意識変化を追いかける「定点調査(継続調査)」です。
今回は、生活者意識の定点観測を続けている、株式会社太陽生命少子高齢社会研究所様の事例をご紹介。同研究所がいかにして市場課題を乗り越え、発信の基盤となる調査体制を構築したのか。調査を支援したマイボイスコム株式会社へのヒアリングを基に、その具体的な取り組みと成功の背景に迫ります。
- マイボイスコムは定点調査で過去調査との比較可能性を保ちつつ、最新トレンドを捉えるプロの技で伴走
- 単発リリースで終わらせず、社内外で使い回せるデータを生むことで情報の資産化を可能に
- 設問設計からストーリー作成まで一貫して任せられる伴走体制が安心な方はマイボイスコムがおすすめ
クライアントが直面していた課題とは
対外的に活用できる社内データが不足
日本の少子高齢化が進む中、認知症やMCI*に対する社会的な関心は年々高まりを見せています。少子化対策や健康寿命に関する研究を行っている、株式会社太陽生命少子高齢社会研究所でも、これらに関する生活者の不安、関連用語の正確な認知度、底流にある顧客ニーズを定量的に把握することが急務となっていました。
しかし、当時はこれらを裏付ける社内データが不足していたため、対外的な発信も難しい状況。世の中の微細な変化を継続的に捉える仕組みの構築が必須でした。
*=軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment)
定点調査の設計のジレンマ
定点調査で最も重要とされるのは「数値の比較可能性(一貫性)」の維持です。過去のデータと今年のデータを正しく比較するためには、調査設計、対象者条件、分析観点にブレがあってはなりません。一方で、毎年全く同じ設問を繰り返すだけでは、新しく登場した社会トレンドや新しい言葉の認知度を捉えきれず、リリースの鮮度が落ちてしまうというジレンマがあります。
調査結果を二次利用したい社内からの期待
また、得られた調査結果は、社外向けの広報(プレスリリース)として活用するだけでなく、営業研修資料やパンフレット、社内説明資料、さらには次のサービス開発への示唆など、多角的に展開されることが期待されていました。そのため、単なる数値の集計代行にとどまらず、「データをどう読み解き、どう社会に伝えるか」というストーリー設計まで含めたトータルな支援が求められていたのです。
マイボイスコムが選ばれた決め手とは
こうした難度の高い要件の中で、調査パートナーとして選ばれたのが、マイボイスコムでした。選定の決め手となったのは、主に以下の3点です。
① 継続調査における数値の一貫性を保つ高い技術力
マイボイスコムは過年度の調査設計や文脈を深く理解し、データの連続性を損なうことなく新しい調査へ引き継ぐ、プロの設計力があります。定点調査のベースを崩さずに、その時々の新規トピックスを柔軟に融合させるノウハウが、大きなアドバンテージとなりました。
② コスト競争力と一気通貫の伴走体制
設問設計の段階から、実査、集計、詳細な分析、報告書の作成、そして最終的なプレスリリースの制作まで、すべての工程をワンストップで支援する体制。この一気通貫のサポートが、コスト面での高い競争力と業務効率化を同時に実現しました。
また、大規模な調査会社ではプロジェクトごとに担当者が変わることも少なくありませんが、マイボイスコムでは同じ担当者が継続して伴走します。これにより、これまでの経緯や意図をいちいち説明し直す必要がなく、「文脈を理解してくれているため、毎年スムーズに進められる」という絶大な安心感に繋がりました。
③ 調査後の発信まで見据えた伴走
マイボイスコムの強みは、単なる「調査の実行・集計会社」ではなく、分析と発信設計の両面からクライアントに伴走できる点にあります。過去に実施した調査の文脈を理解した上で、今年ならではの論点をどうブレンドし、社会に響くストーリーとして整理するか。調査後の発信まで見据えた伴走支援がポイントになりました。
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「コンサル型リサーチ」とは?マイボイスコムの強みや哲学を紹介
プロジェクトの進め方とその成果
今回の取り組みは、「マイボイスパネル*」を対象としたWebアンケート調査として実施されました。
進行における最大のポイントは、調査設計段階におけるクライアントとの徹底的な「壁打ち」にありました。過年度からの数値を比較するための「継続設問」を守りつつ、今年ならではの論点や新しく社会に浸透しつつあるキーワード(新語)をどのように盛り込むか。クライアントの設問意図を一本ずつ丁寧にすり合わせることで、データの連続性とトレンドの新鮮さを両立させることに成功しました。こうした丁寧で慎重な調査設計こそが、マイボイスコムの強みといえます。
*マイボイスパネル=不正データへの徹底的な品質管理を強みとする、マイボイスコム独自の調査パネル。学術研究で多数使用されてきた実績あり。

プロジェクトについて話すクライアントの様子
データから得られた成果とは
回収されたデータは単純集計・クロス分析にかけられ、単なる数字の羅列ではなく、グラフやチャートを駆使したビジュアル的にも理解しやすい報告書に。その結果、以下のような深いインサイトを得ることができました。
- 生活者がどの程度新しい医療・健康トレンドを認知しているのか、その浸透度を正確に測る基準ができた
- 置かれた立場や視点によって、認知症への不安の度合いや求めるサポートの内容に明確なギャップがあることが分かった
- 介護を受けている親自身の年金や資産の範囲内で介護費用が賄われており、子供世代の持ち出しが実質的に発生していないという「リアルな家族の介護実態」が判明した
こうした意外な事実の発見こそが、記事や資料に説得力をもたらす核となっています。
成果を元にした多角的なアクション
マイボイスコムと共に実施したこの定点調査は、今や太陽生命少子高齢社会研究所様において、情報発信の強固な基盤となりました。得られたデータは単なる広報素材に留まらず、以下のように社内外で極めて多角的に活用されています。
- 社外向け情報発信(広報)
調査結果を精緻にまとめたプレスリリースを発信。データの信頼性と社会的意義の高さから、新聞やテレビといった主要マスメディアの掲載・報道にも大きく貢献しています。 - 社内向け教育・営業支援
営業担当者の研修資料、顧客向けのパンフレット、セミナーでの発表資料などにグラフやチャートがそのまま活用され、提案の説得力を底上げしています。 - 今後の戦略策定
今回明らかになった「SCD」など新しい用語の定義整理や周知強化のアクション、そして次年度以降の「継続設問とトピックス設問のバランス見直し」の判断材料としても活かされています。
クライアントからの評価コメント
株式会社太陽生命少子高齢社会研究所 調査企画部 部長
松島 智恵 様

「単にアンケートを実施して集計するだけでなく、設問設計の背景整理から、結果をどう読み解き、どう社会に伝えるかというストーリーづくりまで一緒に考えられる点を高く評価しています。継続調査では担当者が変わらず対応してくれるため、これまでの経緯や意図を踏まえて相談でき、毎年非常にスムーズです。社内でも使いやすい調査として評価が高く、認知症に関する発信の基盤になっています。」
まとめ:データそのものを企業の「大きな資産」へ
BtoB向けの調査リリースにおいて、単年限りの話題性だけを求めるのは非常にもったいないことです。継続して蓄積されるデータそのものが、企業にとって他社と差別化できる最大の資産になります。特に社会課題や生活者の意識変化を扱うテーマでは、定点で追い続けることで初めて、時代が進む方向や微小な兆しが見えてきます。
リリース用調査を検討する際は、『集計結果を出すこと』をゴールとせず、『何を継続的に追いかけ、どう活用して社会に伝えるか』までを見据えた調査をしていきましょう。
マイボイスコム株式会社

マイボイスコム株式会社は、1999年に伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーとして設立されたリサーチ会社。専門リサーチャーが設計から納品まで一貫対応する「コンサル型リサーチ」と徹底した品質管理を強みとし、学術・研究機関からの信頼も厚い。独自開発のテキストマイニングツール「TextVoice」、アンケートデータベース「MyEL」、AI分析ツール「CotoEL」も提供している。
